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オフセット印刷のメリットとは?大量印刷・高品質印刷が期待できる!
2021/06/30 | 最終更新日時:2024/10/09
大量の印刷物を用意しなければならない中で、最適な印刷方法について気になっていませんでしょうか。
大量に製品を作りたい場合には、オフセット印刷が最適です。
オフセット印刷を利用する際には、近年増加中のオンデマンド印刷と比較した際の利点を整理しておくことが大切でしょう。
そのため今回は、オフセット印刷のメリット・デメリットを紹介します。
オフセット印刷の利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
オフセット印刷とは
オフセット印刷とは、印刷方法の一つの種類であり、さまざまな印刷物の印刷に用いられています。たとえば、本屋さんで見かける一般的な書籍のほとんどがオフセット印刷によって印刷されていると思ってよいでしょう。
多種多様な印刷が可能なオフセット印刷は、カラーの再現度が高く、フルカラーの写真でも元のイメージのまま印刷できるという特徴があります。写真を印刷した時の発色の良さは、オフセット印刷ならではと言ってよいでしょう。そのため、書籍だけでなく、広くビジネスや美術関係でもオフセット印刷は活用されているのです。
そんなオフセット印刷が始まったのは、200年以上前にさかのぼります。1796年、ドイツでリトグラフ(石版印刷)が発明されたことがスタートです。それ以前は、木版による凸版印刷、銅板による凹版印刷が主流でした。ちなみに、これらの印刷技術は、文字通り凹凸のある版を使用してインクを転写します。リトグラフはそれらの手法と違って、平らな凹凸のない版を使うのが大きな特徴です。
その後、19世紀の半ばにイギリスでオフセット印刷の特許が取得され、さらに、20世紀に入るとアメリカで印刷機の改良が進み、すでに今から100年前には現在の印刷機と同じ仕組みで印刷できる機械が発明されたのでした。日本にも、1914年にはすでにオフセット印刷機が入ってきています。
先ほど、オフセット印刷では平らな版を使うと述べましたが、ここにこの印刷手法の大きな特色があります。では、具体的にどうやって印刷するのでしょうか。
まず、印刷するのに必要な版を作ります。この版が原版となって、インクとローラーを使って転写していく仕組みです。さらに具体的に言うと、インクをまず版に載せ、それを直接印刷したい媒体に転写するのではなく、柔らかいローラー(「ブランケット」と言う)にいったん転写してから、印刷したい紙などに転写するようになっています。
直接版から紙にインクを写すのではなく、一度ブランケットを挟むことで、版と紙が離れていることから「オフ」セット印刷というわけです。「セット」の部分は、そのいったんオフの状態にしたインクを、ブランケットから紙に転写する動作を指します。簡単にまとめると、直接版から紙にインクを写すのではなく、間にブランケットというローラーが挟まると覚えておくとよいでしょう。
現在主流の印刷方法がオフセット印刷です。
世の中に出回っている書籍の多くがオフセット印刷で印刷されています。
多種多様な印刷が可能なオフセット印刷は、カラーの再現度が高く、フルカラーの写真でも元のイメージのまま印刷できるという特徴があります。
写真を印刷した時の発色の良さは、オフセット印刷ならではです。
そのため、書籍だけでなく、広くビジネスや美術関係でもオフセット印刷は活用されているのです。
印刷方式には、版の形状によって平版印刷、凸版印刷、凹版印刷、孔版印刷等がありますが、平板印刷のほとんどがオフセット印刷であるため、オフセット印刷を指して平板印刷と言うこともあります。
オンデマンド印刷との違い
オンデマンド印刷とオフセット印刷の大きな違いは、印刷に『版』を使用するかどうかです。
オフセット印刷は版を作るのに対し、オンデマンド印刷では版を使わず印刷をするので、データ入稿後すぐに印刷処理が可能となります。
データを作成し入稿したらそのまま印刷工程へ入るため、1枚からでも注文することができます。
また、オフセット印刷は液状インクを使うのに対し、オンデマンド印刷はトナーを使うので、印刷の美しさではオフセット印刷がまさります。
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グラビア印刷との違い
オフセット印刷は平板印刷とも呼ばれると先ほどお伝えしました。
それに対し、グラビア印刷は凹版印刷の一種になります。
色鮮やかな表現ができ、写真や絵を美しく印刷できるという特徴があります。
グラビア印刷では金属ロールを加工し凹凸をつけることで版を作ります。
溝にインクを送り込み、表現したい写真や絵を映し出す仕組みです。
版の加工に手間がかかるため、コストは高くなります。
オフセット印刷の仕組み
オフセット印刷はどのような工程を経て、どのような仕組みで印刷されるのでしょうか。
印刷の工程
オフセット印刷の工程は次の通りです。
印刷の原理
オフセット印刷は、次のような仕組みで印刷されます。
版のインキをブランケットに転写し、紙と版が接触しない=オフ、用紙にインキを移す=セットでオフセット印刷というわけです。
オフセット印刷のメリットとは?大量印刷・高品質印刷が期待できる!
ここでは、オフセット印刷のメリットを6つに整理して解説します。
メリット‘韻顕茲鯊舂未飽刷できる
同じ画を大量に刷るケースでは、オフセット印刷は非常に適しています。
オフセット印刷では製版を行う際に版と紙とが直接触れず、一度使った版を何度でも使用することができるためです。
版の製造には時間がかかりますが、一度作ってしまえば破損してしまわない限り1枚の版を使って同じ品質の製品を何度も作り出すことができます。
同じ画を大量に印刷する場合にはオフセット印刷がおすすめです。
オフセット印刷では、紙と版が触れることがありません。
そのため、一度版を作ってしまえば何度でも繰り返し使うことができます。
メリット大規模ロットの依頼に強い
版を使用して同じ画を何枚も刷ることができるため、大規模ロットの依頼に強いと言えます。
大量に刷ることで、1枚当たりのコストを抑えることが期待できるのです。
特に500~数千枚と大量に刷る必要があるケースにおいては、オフセット印刷を選んだ方がコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
また、一度平版を作ってしまえば、印刷にかかるスピードは非常に早くなります。
オフセット印刷は版を使用して同じものを大量に刷るのに向いており、大規模ロットの依頼に強いです。
また、版が完成してしまえば、印刷にかかるスピードが非常に早くなるので、何百枚何千枚とするような場合にはオフセット印刷がおすすめです。
大量に刷ることでコストを下げることもできます。
メリット9睇兵舛憤刷が期待できる
オフセット印刷はインクをしっかりと紙に密着させて刷ることができるため、出来上がりがとても高品質になります。 小さな文字でもにじんでしまうようなことがないため、細かい表現が求められる写真やイラストなどの印刷物においては、非常に有効だと言えるでしょう。 また、顔料油性インクと呼ばれる固着性の高いインクを使用していることも、出来上がりの品質が高い理由の1つです。
オフセット印刷では、顔料油性インクという固着性の高いインクを用いていること、インクと紙を密着させることができることから、高品質な仕上がりとなります。 そのため写真やイラストなどのより正確で細かい表現が求められるものの印刷にも向いています。
メリットぢ真塗りに適している
オフセット印刷は多色塗りに適しており、写真やイラストなどにおいて鮮やかな表現やグラデーション表現などをすることが得意です。 特に繊細な線やトーンなどが多用されているデザインであれば、オンデマンド印刷との差を感じられることでしょう。 繊細な表現が求められるケースにおいては、活用してみることをおすすめします。
オフセット印刷は多色塗りに適しており、写真やイラストの鮮やかな表現やグラデーション表現が得意です。 繊細な表現を再現したいのであれば、オフセット印刷をおすすめします。
メリットイ佞弔Δ離廛螢鵐燭任楼刷できない大きなサイズの紙にも印刷できる
オフセット印刷では、大きなサイズの用紙にも印刷できるというメリットがあります。
広告など、何かを宣伝・告知するための印刷物を作る場合、その目的を考えてなるべく印刷物が目立つように作る必要があります。カラーやデザイン、また、配布や掲示方法を工夫することによって目立たせることは可能ですが、最も簡単なのは印刷物自体のサイズを大きくすることでしょう。たとえば、壁いっぱいを覆うことのできるような巨大サイズのポスターが印刷できるなら、通常の告知物では得られない注目が得られます。
ところが、一般的なプリンタではそこまで大きなサイズの印刷はできません。家庭用の機械ならせいぜいA3サイズまででしょう。ところが、オフセット印刷で用いられる印刷機は、機械自体が巨大ということもあって、通常では対応できないようなビッグサイズの用紙も扱えるのです。菊全判やA0といった、辺が1mにもなるようなサイズの用紙にも簡単に印刷できます。
このメリットを活かして、オフセット印刷では複数の印刷物を一つにまとめて1枚の大きな印刷物を作ることも可能です。このように、仕様が同じ印刷物が複数ある場合に、それを一つの版に合わせて印刷することを「付け合わせ印刷」と言います。これによってインク、用紙、版の使用量が減らせるため、コスト削減になるばかりか資源の無駄を防ぐこともできるのです。
菊全版やA0サイズのような大きな用紙にもオフセット印刷なら印刷することができます。
広告やポスターなどの大きな制作物を作成する際、オフセット印刷を使えば、継ぎ目もなく美しい印刷で人々の注目を集めるものが作れます。
また、大きな紙に印刷できるメリットを活かし、仕様が同じ複数ページを1つの版に合わせて印刷し、後から切ればコスト削減にもなります。
メリット紙の種類に制限なくさまざまなものに印刷できる
オフセット印刷なら、一般的な種類の用紙以外にも、特殊な用紙、また、紙以外の素材にも印刷可能です。
オフセット印刷に用いられる印刷機は、大きく分類すると輪転機と枝葉機の2種類があります。輪転機は新聞の印刷に用いられるタイプの機械で、高速に印刷できるのが大きな特徴です。ただ、輪転機で印刷できる紙は薄いものが多く、機械の性能にもよるものの、上限の厚さはパンフレット程度の用紙になります。
一方の枝葉機の場合、輪転機と違って、ほとんどどんな種類の紙にも印刷できます。パンフレットよりも分厚い特殊な紙にも印刷できるため、パッケージなどに向いているでしょう。また、印刷できるものは紙だけでなく、たとえば、クリアファイルのようにポリプロピレンやポリエステルといった素材でも、マウスパッドのような柔らかいものでも可能です。
大量に印刷する必要がある場合は輪転機が活躍しますが、最近は機械の性能も上がっており、枝葉機でもかなりの量に対応できるようになっています。つまり、オフセット印刷なら、あらゆるニーズに対応できるのです。
オフセット印刷では、紙以外のものにも印刷できるのもメリットのひとつです。
オフセット印刷に使う印刷機は、輪転機と枝葉機の2種類があります。
輪転機は高速に印刷できる代わりに、使用できる紙は薄いものに限られます。
一方枝葉機はどんな紙でも印刷できます。
厚手の紙はもちろん、紙以外のクリアファイルのような素材やマウスパッドのような素材でも印刷できます。
オフセット印刷のデメリット
大量の印刷を高品質に行ってくれることがオフセット印刷の魅力ですが、一方で注意すべきポイントもあります。注意点を理解せずに依頼をしてしまうと、必要以上に経費がかかってしまう可能性があります。
こちらの記事ではオフセット印刷のデメリットについて解説しています。
印刷の依頼を検討している方は、ぜひとも参考にしてみてください。
関連記事:
オフセット印刷のデメリットを紹介!少ないロットの依頼は苦手?
いいことづくしのように見えるオフセット印刷にもデメリットはあります。
ここでは、オフセット印刷のデメリットを3つご説明します。
メリット・デメリットをよく理解し、他の印刷方法と賢く使い分けたいものです。
少部数の印刷は割高になる
オフセット印刷は版を作る必要があり、少部数での印刷は割高になりがちです。 印刷会社の方でも、オフセット印刷は印刷数の下限を設定しているところもあります。
オフセット印刷で経費を抑えるつもりが、かえって割高になってしまった、などという事態を避けるためにも、事前に見積もりを取りましょう。
CO2の排出量が比較的多い
今や各企業がCO2排出量に配慮するのは当然のことです。
印刷業界でも印刷物の製作時のCO2排出量分を別のところで削減することで実質ゼロにするカーボンオフセット事業が推進されています。
印刷業はもともとCO2排出量の多い業種ですが、中でもオフセット印刷は版を作成するのに多くのCO2を排出します。
また、輪転機は風を起こしてインクを乾燥させるためCO2排出量が多く、オフセット印刷が「CO2排出量が少ない」とは言えないのが現状です。
バリアブル印刷に対応しにくい
バリアブル印刷とは、ハガキの宛名面などの1枚1枚内容が異なる印刷のことです。
DMの文面に顧客の名前を入れたり、キャンペーンコードを印字してレスポンス率の計算をしやすくしたりできるバリアブル印刷は、パーソナライズが進む中で、近年注目されているマーケティング手法に活用されています。
しかし、オフセット印刷は版を作成するため、同じものしか印刷できず、バリアブル印刷には向きません。
オフセット印刷のメリット・デメリットを知りうまく活用しましょう
オフセット印刷とは何か、メリット・デメリットについて解説してきました。
オフセット印刷は同じものをたくさん、美しく印刷したい時に力を発揮する印刷方法です。メリット・デメリットをよく理解し、その時々の印刷物に合った印刷方法を選択できるようになると、より効果的な印刷物が作れるようになります。
プリントダップでは印刷通販事業やチラシ印刷事業を行っておりますので、サービス利用を検討されている方はぜひご相談ください。
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